□ 村の鍛冶屋_FACTORY STORE=徳地小古祖の作業場の営業情報
「まるで村の鍛冶屋さんのやうに」
という、ブランドネームはビジネスモデルでもあります。
資本主義じゃない。
「資本主義じゃない」随分前からなんとなく思ってたけれど、
公にできる雰囲気は感じられませんでした。
ここに来て、資本主義後を提唱する人も出てきて、
いろいろな書籍も内外で出版されるようになりました。
そろそろ言ってもいいかな、と世間の空気を判断してしまいました。
一番の特徴は、値段。
村の鍛冶屋は、下から、単純に、足し算をしただけの値段。
資本主義では、上から、または、横を見ながら、
マーケティングの手練手管を駆使し、価格戦略を考えながら、
値段を決めています。
消費者の払うお金には、
広告費、交際費、立派な社屋、高額な役員報酬、クレーム対応費、
売れ残りの処分代などなど。まだまだ想像できない経費もありそうです。
村の鍛冶屋は、単純な足し算。
作者のギャラと材料費と少しの経費。この3つだけ。
スローガンは2つ。
一つは、コペルニクス的アイデア。
常識や定石を無視した(誰にも師事してないから、そもそも知らない)
手縫いの商品。ミシンじゃできない。(ということは工業製品にはならない)どこにも売ってないオリジナルの商品。
その特長は、
○軽い
ミシンで作ると裏側は隠すために裏地が必要になります。手縫いは裏も見せられるので、裏地は不要。だからその分だけ、裏地の分だけ、軽い。
○大きいまたは、小さい
裏から縫っている工業製品は裏側に縫い代ができます。手縫いでは縫い代のない作り方が可能。その縫い代がない分だけ大きい。内寸と外寸はほぼ同じ大きさ。見た目よりも小さい。収納能力が自慢の長財布は、一般的なものよりも、25mmほど小さいサイズです。
○強い
工業製品を裏側からミシンで縫うとき、縫い代はできるだけ薄く漉く必要があります。なので、その分弱くなります。
20数年前、今はすっかりラグジュアリーブランドとして有名なブランドがグローブレザーの頑丈な
カバンとして売り出されていた頃、その修理をしたことがあります。
本体は頑丈な2mmほどのグローブレザーでも、破れた縫い代は信じられないほどの薄さ。
1mm以下の紙じゃないかと思うほどの薄さでした。裏から縫ってる工業製品の縫代は1mmほどの
革?。
もう一つはアナーキーなセンス。
無政府主義と訳されるアナキズムですが、最近では、何者にも支配されない、独立した考え方がだきる、という文脈でも使われるようです。
テッパンの固定観念で、まわりの評価を無自覚に受け入れている人には、わかってもらえないけれど、ブランドタグと値札がないと商品を判断できない人も顧客にはなってもらえそうにもないけれど、澱んだ空気を切り裂く、アナーキーなセンスの商品がウリモノです。